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2009年2月 5日 (木)

『妙心寺展』に行く

 東京国立博物館の『妙心寺展』へ行く。

 妙心寺は結構行っているほうだが、大徳寺と同じように全体の宝物館、美術館がないため、しっかりと寺の美術品を見たことがない。まあ、塔頭の判断に任されているのであろう。禅宗寺院の成り立ちを考えれば当然かもしれない。

 その点を考えると、今回の企画はうれしいものがある。もっとも大寺院や宗派とタイアップした動員目当ての企画はあまり好きではないが。

 ただ、この『妙心寺展』は、日本美術史には欠かせない作品が出るので、期待して出かけた。ちょっと、前期、後期2回に分けてあるのが難点だが。

 中世水墨画では2点が気になった。

 狩野元信筆『瀟湘八景図 』 は安定的な構図である。比較的情緒の安定した人であったのではないか。また光の処理が素晴らしい。

 伝相阿弥筆『瀟湘八景図屏風』( 6曲1双)。この人が描いた世界は、遊んでみたい。

 近世障屏画では、 まず長谷川等伯筆『枯木猿猴図』 。この画をこんな近くで鑑賞できると感激である。猿の毛が実に鮮やかに描かれている。

 さらには狩野山雪の『老梅図襖』(旧天祥院障壁画 17世紀 アメリカ・メトロポリタン美術館蔵)。画面に押し込められてのたうち回るような老梅。しかし可愛い梅の花が咲いているのが救いか。

 最後に尊敬する正受老人の『遺偈』を見る。

 『坐死』

 末後一句

 死急難道

 言無言言

 不道不道

 正受老人が『一日暮らし』を提唱し、水上勉が実践し、本を書いた。正受老人の書は、繊細な感じがした。

 しかし、それにしても一緒に出ている白隠の画は痛快だ。佐藤康宏教授の言うところの絵画の反則技が面白い。

 海北友松の画は後期ということなのでまた観にいくことになろう。

 

 

 

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