夢野久作『近世快人伝』を読む
須原一秀が『自死という生き方』のなかで、もう一度読みたい本として夢野久作『近世快人伝』をあげていたので早速読んでみる。
予想に反して、九州の痛快無比な快男児についてのほら話に近い話。この本がどこで須原一秀と繋がるのかは不明だが、命を惜しまないという点に着目するならわかるような気がする。
しかし、頭山満のサナダムシの話、篠崎仁三郎のふぐの毒を喰らう話は、さすがに寒気がした。
杉山茂丸の「其日庵」の由来は、当方と同じ「其の日暮らし」ということらしい。この人は、夢野久作の父親である。そういえば、かって中公文庫で『児玉大将伝』というのを読んだことがある。
頭山満については、名前だけ知っているという状態なので、その政治的役割や評価についてはわからないが、夢野久作の描く頭山満の態度は、妙に、妙好人を思わせる。というより夢野久作は禅的なものを感じたのかもしれない。
夢野久作のことについてよくわからないので、鶴見俊輔の『夢野久作~迷宮の住人』という本を読んでみる。
堅実なところのある作家というのが鶴見俊輔を通してみた当方の感想だが、その小説を全く読んでいないので、なんとも言えない。
葦書房の『夢野久作著作集』月報5 九州大学の花田俊典教授の「〈北〉の賢治、〈南〉の久作」という解説が載っているが、芥川龍之介から堀辰雄につなぐのではなく、宮沢賢治、夢野久作へトライアングルにつなぐ指摘がある。マージナルな発想だが、面白いかもしれない。
夢野久作、ちょっと研究してみたい作家かな。
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